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松山ケンイチ「いつも“生きている”ことを感じながら歩みたい」
役者として生きる、その意味を考えるようになった
「先輩の役者さんでも役に没頭しすぎて2年間何をやっていたかわからない時期があったという方もいました。ただ、僕は幸せなことに26歳で結婚したので、家に帰れば家族の存在により本来の自分を取り戻せるようになった。家庭を持ってからはそういう“自分を取り戻せなくなると感じる怖さ”はなくなってきたと思います。仕事は大事ですけど、生き甲斐にしてしまうのは嫌で。あくまでも仕事というのは生活のためにやるものであって、プライベートでの自分の人生も大事にしたい。家族を持ってからこんな風に考え方が変わりました」
仕事は生活をしていくためにあるものという松山にとって、オフの一番の楽しみは子供と遊ぶ時間だと言う。
“自分が知らなかった人物や生き方を作品として発表することで、観客に驚きを与えられたらこれ以上嬉しいことはない”と話す松山。役者として生きる意味をそんな風にして自身の中に見出しているのではないだろうか。
そんなことってほかにもありますよね。地方出身者だけじゃなく例えば、同性愛者の方に対してだったり…。同じ人間同士なんだからもう少しフラットな関係でいられように僕にも何かできるんじゃないかと。映画やドラマでそういったテーマを扱って、偏見を持つ人が少しでもいなくなったらいいなと考えるようになったんです。そんな、テーマのある作品に今後出演できたらいいなと思っています」