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深津絵里 「苦しさがあるから“楽しい”」

CULTURE
日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞するなど映画賞の “常連”である実力派女優・深津絵里。警察官、弁護士、監察医、行政書士、アパレルショップ店長、広告会社…これまで凛とした働く女性を演じる機会が多い彼女が、約1年ぶりに出演する映画『サバイバルファミリー』では、自身2度目という母親役を演じる。サバイバルをテーマにした本作で実感した、女優という仕事と人間の生きる力について語ってくれた。

物語の面白さに惹かれた

突如「電気」と「電化製品」がすべて使えなくなってしまったら…。文明社会で、電球はもちろん、パソコン、スマートフォン、冷蔵庫、電車が使えなくなったら人はいったいどうなってしまうのか。水道やガスの制御・管理も電気機器でしているため、ライフラインも危機的状況。深津が出演する『サバイバルファミリー』は、まさに生きていくこと自体が困難な状況での一家を描いた作品だ。平凡な一家・鈴木家が生き延びていくために、東京を脱出して実家のある九州を目指し自転車で旅立つ。まずは約1年ぶりの映画出演への想いと、女優の仕事観を語ってくれた。

「今作はオリジナルの話なので、やはりそこが一番の見どころ。お話に力があります。そこに惹かれて出演したいなと思いました。矢口監督のオリジナルの面白さ、矢口監督にしか作れない物語だと思います。タイトル通り、どうやって生き残れるのかという、知識のないダメな家族が生き延びようとする話。設定だけ聞くと悲惨な気がするのですが、リアルすぎず、怖い瞬間も笑ってしまう瞬間もあり、とてもエンターテイメントな作品です。そこは監督のバランス・センスのすばらしさですね。電気がなくなってしまうことよりも、ものごとが起こったときに人はどうするのか、家族がどう変化していくのかというのが真ん中にある物語です」

亭主関白だけど何もできない、さえない父親(小日向文世)と大学生の息子、オシャレに余念のない女子高生の現代的な家族。深津はそんな鈴木家の母・光恵を演じる。パニック状況下でもヒステリックにならずに夜空の星の美しさに感動したり、のんきに結婚前のことを思い出したり。天然ともおもえるようなほがらかさで、ダメな夫を批判せず、ダメさを受け入れながらサポートをする。ある意味、理想的な母親像を見せてくれる。
「母親役はほとんどなくて、実は2度目です。これまでは職業を持っている女性が多かったのですが、今回は専業主婦。お母さんって“苦しい状況を楽しく生きようとする存在”なのかなと思います。お母さんが大丈夫だっていったから大丈夫だ、と安心してもらえるような存在でいようと思いました。今回の天然なお母さんと自分に共通点は少ないと思いますが、楽観的なところ、なんとかなるんじゃないかって考えるちょっと図々しいところは似ているかもしれません(笑)」

深津絵里スペシャルインタビュー「苦しさがあるから“楽しい”」

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