(更新:)
ORICON NEWS
伊勢谷友介「想いは実行に移してこそ」
「新しい生活」を想像させ、ムーブメントを作りたい
「俳優の仕事をいただく時には一緒にリバースプロジェクトのことにも触れられることも多くなってきています。会社を現代アートとして取り組んでいるので、それが伝わってきている事がうれしいですね。僕らの会社は“人類が地球に生き残るため”というテーマを掲げて事業を展開しています。世の役に立つことで利益を出すことにこだわります」
リバースプロジェクトは、人間の生活の基本である、「衣」「食」「住」ジャンルを基本に教育や地方創生などにも取り組んでいる。「衣」では廃棄車両から出たエアバックをカバンとして再生させたり、ジーンズブランドLee Japanと一緒に、倉庫で眠っている型落ち品やシーズンが終わり店頭から外されてしまった商品にデザイン的付加価値を与えて再生するプロジェクトを展開している。生産過程の社会問題の観点からオーガニックコットンにこだわった製品作りもしている。
僕のアイデアとしては、最終的にスーパーマーケットを作りたい。リバースマークを入れて、商品ひとつずつに数値を出していくようなことをしたいですね。僕らはアートもやるので、未来を示唆する展示もしたり、仮想のもの、つまり“アイデア”も売ってたりしたら面白くないですか? アートとしての絵も売っているし、ごみ袋ももちろん売っている。必要なものを売っているだけでなく、それ以上に想像力をかきたてるものをそろえたい。新しい生活が見えるような場所を作りたいんですよね」。
自分の生きる意味を考える、人生を諦めない
「未来のことを考えていける人が僕にとってかっこいい。そのために今何をすべきか考えられていることがかっこいい。そして実際行動していることがかっこいい。物質的な幸せよりも、生きることがどういうことなのか?を追及した結果が生きる意味。僕に関わった人が一人でも未来のために行動できるようになってほしい。それが僕の志。命の意味です」
伊勢谷は、「カクト」という映画で監督デビューを果たした後、映画を撮ることが目的ではな、あくまでも手段の一つであると気付いたという。自分の生きる意味。今日一日何をしたか、ちゃんと言えるような人間になっていきたい。自分が何をしているかわからない、無意味な一日を作りたくないという。
「休むというのは、意味のあることで、悪いことではない。自分が何のために時間を費やしているのか分からないのが辛い」と語る。リバースプロジェクトの活動は、生きるために必要な事。走り続けるための、アクションを起こすためのエネルギーが必要という次元ではなく、伊勢谷にとってごく自然なことなのだ。では、「命の意味」とはいかにして発見したのか。