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(更新: ORICON NEWS

『ワールドクラス』に見る、世界が注目する日本のバーテンダー

変わりゆく日本のバーテンダー

このワールドクラス日本大会の運営責任者でグローバルブランドアンバサダーでもある中牟田孝一氏に話を伺った。

「今年はファイナリスト経験者が6名の他、新しいファイナリストが4名も入ったことからも、新たな時代の到来を感じた大会でした。特に、世界を目指すバーテンダー同志がお互いに学び合い、過去の知見を見事に積み上げたハイレベルな大会であったことも印象的でした。

日本代表が、世界大会で活躍する為には、丁寧な仕事に加えて「おもてなし」の心が必要です。審査員をお客様と捉えて、好みや嗜好を良く調べて、また大会当日の気候や審査員の体調等も考慮しながらご満足いただけるカクテルを提供できるかどうかが重要です。世界大会では約60もの国と地域の人が集まります。日本の文化を知らない人も大勢いる。そもそもファイナリスト自身はどういう人なのか、日本の食材、例えば梅や柚子はどういう効果を狙って使用するのか、ロジカルにかつ十分に練られたストーリーを仕上げることによって、上位進出が果たせると信じています」

お客様を楽しませるおもてなしが重要

「実は『ワールドクラス』を始めた頃は、日本のバーテンダーが誤解されることもしばしばありました。下を向いてだまって作業する、寡黙で職人的な世界が強調され、理解されにくいことも度々ありました。今は、お客様と良くコミュニケーションを図り、自分が表現したいことと、お客様が望むことを両立させるよう進化しています。新しい海外の技術やプレゼンテーションを取り入れお客様を楽しませる、新しいスタイルのバーテンダーもどんどん出てきています』(中牟田さん)

ワールドクラスに参加しているバーテンダーを実際に目にすると、従来のバーテンダーの印象が変わるかもしれない。お酒への興味や味わいを増幅するようなエンターテインメント性のあるプレゼンテーションが、世界の、日本のバーテンダーのスタンダードとなっている。日本大会の様子を一例に見てみよう。

ケテル ワンというオランダのウオッカの特徴を生かしたカクテルについて、情熱的なプレゼンを行う藤井隆さん。マイアミのビーチで見るファイヤーダンスを連想させる、南国テイストの器を手作りで用意するなど準備に余念がなかった。

世界観を表現するために、装飾品にもストーリーを持たせる。
2位の茂内真利子さんはタンカレーナンバーテンというジンを使いながら、月見酒を表現すべく、団子を載せる「三方」や稲穂をカウンターに飾り、ストーリー性のあるプレゼンテーションを行った。

3位の久保俊之さんは、ジョニーウォーカーゴールドラベルリザーブをベーススピリッツに用い、故郷・青森の魚介スープをホットカクテルに。木桶で提供するという演出を盛り込んだ。

「グラスを燻して香りを付ける」「グラスを花嫁に見立ててベールをかけて提供する」さまざまなアイデアが次々と登場し、観客にとってはまさにエンターテインメントであった。ジャパンファイナルはその興奮が冷めやらぬままパーティーへ突入。非日常空間でカクテルを実際に飲んで盛り上がっていた。
「過去2人の日本代表の世界王者はそれぞれ違うタイプ。瞬発的な集中力があり、情熱を込めて迫力のあるプレゼンをする大竹学さんと、緻密に組み立てるロジカルな金子道人さん。こうやったら勝てるというセオリーは当然ありません。しかし、日本の選手は異なるタイプの2人の世界王者から学ぶことができる恵まれた環境にある。3度目の世界一に向けて、全力でサポートをします。やるからには優勝を目指しますし、夢を実現して欲しい」(中牟田さん)

世界大会は9月25日から米・フロリダ州マイアミで開催される。3度目の世界一に期待が膨らむ。
進化中の日本のバーテンディングは、大会だけでなく「日常的に」お店で行われている。夏の夜、世界が注目する日本の“おもてなしの心”が詰まったバーへ足を運んでみては。

世界最大のバーテンダーコンペティション『ワールドクラス』とは
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