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菅野美穂 「大変な時こそ笑顔でいたい」

CULTURE

笑いを意識することが楽しく生きるヒント

改めて、理想の夫婦の在り方について問いかける。母になったからこそ考え方の変化もあったようだ。

「いろいろな夫婦がありますけれど、やっぱり長く一緒に過ごせるってそれだけで素敵なことだなって思って。子育てという、大きなことを共同でやって、子どもが自立した後また二人になる日が来るんだっていうことをこの映画が気づかせてくれました。本作は宮本夫婦の結婚から27年後のお話しです。27年って…あと何年先なの?って思いますよね。でも今は歳を重ねるのが楽しみです」

今の菅野にとって生きるうえ大切な、「笑顔」と「笑い」とは。

「日々の暮らしの中で“笑顔”になれる幸せな瞬間は、息子が笑ってくれた時です。自分もテンションを上げて笑顔で息子に接しようと思って育児をしているんですけれど…子どもが笑ってくれると、自分が笑おうと思っている以上に、自然に笑顔になれたりします。子どもの笑顔って素敵なものだなって。自分がこんな気持ちになるんだって、思いました」

女優としてセカンドステージの始まり

「この映画でいえば、“笑い”は主演の阿部寛さんでした。なんでしょうね。真面目にやればやるほどコミカルになっていくんですよね(笑)。個人的には、この間まで連続ドラマの撮影をしていたので、やっぱり、笑いの力ってすごいなって実感しました。寝れなくて、疲れが溜まってきたときには、撮影現場でふざけたほうが疲れを忘れられるんですよね。仕事ですから、当然真面目さも大事なんですが、極限状態の時こそユーモアって助けられるなって実感しています」
本作は息子が巣立って妻と二人暮らしになり、夫婦の在り方を考える物語。二人暮らしの第一歩として、陽平と美代子はお互いを「お父さん」「お母さん」ではなく、名前で呼び合うことに決め、夫婦が新しいことにチャレンジしていくという話でもある。「この映画を見て幸せな夫婦が増えたらうれしい」と語る菅野自身にも、この映画がきっかけに新しいチャレンジが始まった。

「去年息子が生まれて、今年に仕事を再開させてもらって、映像の仕事の第1弾が、この映画だったんです。実は、復帰して最初の方は笑えなかったんです。私…忘れ物が多いのが弱点で(笑)。自分が悪いんですけれど、それでさらに追い詰められていたんですが、それが今はだんだん笑えるようになってきました。余裕ができたというよりは、笑うしかないみたいな感じです。

育児と仕事の両立は、バランスの中にどれくらい笑顔を持っていけるかがヒントなのかなって思います。これから十年で育児と仕事のバランスをどうやってとるか…それを考えようと思いました。きっと来年1年じゃできないことで。2016年が復帰の年で、2017年は仕事と両立の第2段階。ひょっとしたら10年くらいかかるかもしれないですが、10年かけて探っていこうと思っています」

「なんでもかんでも自分の見方で“どうせやれないよ”って思っていたら何もできないと思うので」と続ける。自分が楽しむことが、周りで支えてくれている人のためにもなり、仕事にも好影響をもたらす。つらいことの中にも面白いことを見いだして、大変な状況こそ笑って過ごそうと考えている。
10年かけて育児と仕事を両立させていくという生き方を選択した。菅野の日々のパワーの源は何だろうか。
「仕事にパワーが必要なんですけれど、現場に行くと、エネルギッシュな人たちが集まりますから、みなさんからパワーをもらっていました。でも、一つの仕事が終わるときは「もう一滴もでないよ」みたいな感じで絞りきった雑巾みたいになってやっぱり燃え尽きて…。そうやって終わることができたら、「よし旅行に行くぞ」って、それが元気の源でしたね。一人旅も行きますし、家族や弟と行ったり。そこで笑顔になって次の仕事にとりかかります。

この映画みたいに、世の中の夫婦が50歳60歳になって、ふたりで旅行に行くのも素敵な話ですよね。私の周りにいるこの世代の方々を見ていて思うのですが、一番元気なんじゃないかっていうくらい元気。一番充実している世代なんじゃないでしょうか。お休みの日は旅行したりして。そんな風にいられたらずっと笑っていられるのかな」

菅野美穂 「大変な時ほど笑っていたい」

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