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ORICON NEWS
何かを始めたくなる「本・映画・音楽」
「世界一」をめざしひたむきに 特訓をする姿に心打たれる
「1950年代のフランスを舞台に、田舎から出てきたドジな娘が、ひょんなことからタイプライター世界一を目指し、恋も仕事も得ようと奮闘するシンデレラ・ストーリー。『シェルブールの雨傘』(1964年)や『ロシュフォールの恋人たち』(1967年)の映画のような色彩設計が、オシャレな人にピッタリです。さらに『風と共に去りぬ』(1939年)や『裏窓』(1954年)、『アパートの鍵貸します』(1960年)など、往年の名作の引用に溢れていて、映画好きも満足する1本です。まるで機関銃を撃っているかのようなタイピングの連打音やスピードが圧巻なのですが、ひたむきにタイピングの特訓をする姿に、何かに自分も挑戦したくなる映画です」
困難に挑み続けることの大切さ
「ヘレン・ケラーとアニー・サリバンの半生を描いた伝記映画。聴力と視力、 喋ることもできなくなったヘレンに両親は盲学校の卒業生のサリバンに教育係となってくれるように依頼する。三重苦を背負った少女が、弱視の教師の辛抱強い教育によって、人生の希望を見出すストーリー。ヘレン演じるパティ・ドゥークの野獣のような暴れっぷりに対し、物怖じせずに真正面から厳しく育てるアン・バンクロフトの圧巻の演技。すさまじい逆境にも、絶望することなくヘレンを救おうとするサリバンの姿に、どんなことでも諦めずに挑戦し続けることの大切さを教えてくれる映画です。というか…2人のあまりの不幸な境遇に自分の悩みもふっとびます!」
夢をあきらめない姿に ポジティブマインドを刺激される
「車1台で、女子プロレスラーの2人とマネージャーがケンカを繰り返しながら、地方をドサ回りして栄光をつかむまでのストーリー。マネージャー役は『刑事コロンボ』でもお馴染みのピーター・フォーク。日本の女子プロの往年のスターでもある、ミミ荻原とジャンボ堀もちょい役で出演していて、日本人には親近感が湧きます。とにかく、主人公のヴィッキー・フレデリックとローレン・ランドンの女子プロレスラーが、どんなにみっともなく、屈辱的な試合をされても決して夢を諦めずに戦う姿勢に涙します。特に、試合会場が一体となるラストの手に汗握る展開は、誰しもが2人を応援したくなるに違いありません!」
人生はいつでも始められると思える名シーン
「一世を風靡した往年のダンサーが、仲間たちに支えられて再起を果たそうと奮闘するストーリー。ミュージカル映画黄金期の『雨に唄えば』(1952年)と双璧をなす傑作中の傑作です。日常からダンスシーンへ移行する際に、必ず仕掛けがあるのがミュージカル映画の醍醐味です。その中でも特に、主人公が険悪な関係のバレエダンサーと打ち解けて心をつなぐシーンに注目してほしい。主役のフレッド・アステアが公園で舞い落ちる木の葉を取とろうとして、軽やかに『ダンシング・イン・ザ・ダーク』のメロディーに乗って、踊り出すのは鳥肌ものです。この作品を見ると、諦めなければいつだって人生は始められると思わせる幸福な映画です」
代官山 蔦屋書店
シネマコンシェルジュ
上村敬さん
『代官山 蔦屋書店』は「次世代のTSUTAYA」をコンセプトに、本・映画・音楽を取り扱うだけでなく、文房具、トラベルカウンターなど、人生を楽しむためのコンテンツを豊富にそろえる。ライフスタイル提案型の店舗の草分け的存在として、新たな読書体験を創造。周辺には『代官山 蔦屋書店』を中核としていくつもの小さな専門店が集結する。「コンシェルジュ」は、豊富な知識を持ち、顧客ひとりひとりに対応できるプロのスタッフ。上村氏は特にカメラワークが面白い映画に精通している。
http://real.tsite.jp/daikanyama/(外部サイト)
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