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ORICON NEWS
松岡充「男は、もっと少年に戻っていい」
「僕にとって伝説的アーティストの文学作品」
「2013年に辻さん仁成さん原作の朗読劇『その後のふたり』に出させていただきました。もちろん辻さんのことは存じ上げていて、フランスにお住まいだということも知っていました。3年前、今活動しているMICHAELというバンドのビジュアル撮影で僕が用事でフランスに滞在している時に、せっかくだからとご自宅にお招きいただいたんです。辻さんは、僕らの世代にとっては伝説的なミュージシャン(ECHOES)だし、小説家でもあり、監督、演出家でもある、とにかくなんでもできるというか…知的なアーティストの先陣を切っている方。辻さんの弾き語りライブも見に行ったことがありますが、こんなに歌が響くボーカリストはそうそういないって驚きました。僕にとってはどこを切っても尊敬できる表現者です。
そんな辻さんのご自宅に招かれること自体もドキドキしていたのですが、「映画化しようと思っている。台本ができたから読んでみて。大切な作品なんだ」って『TOKYOデシベル』の台本を渡されました。その時は現実的に「これは僕がやるってこと?」なんて考えてなかったです。だからこそ、正式に主役で松岡君やってくれと言われたときはミュージシャンだ、俳優だというジャンルを抜きにして、純粋に嬉しかったです」
「辻仁成ワールドというか。いろいろなエンターテイメントの規格を超えている作品だと思います。いわゆるハリウッド映画的なものではなく、文学作品ですね。映画というものの中にメッセージとか、自分しか見つけられない景色を探そうとか、スクリーンの向こう側にある景色まで想いを巡らせて見るような映画ファンの方にとっては、すごく立体的な作品になっていると思います」