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井浦新「大切なのは、思い立つ瞬間の純粋さ」

CULTURE
内に秘めた情熱を演じることに定評がある個性派俳優・井浦新。モデル、ファッションデザイナー、ファッションブランド・『ELNEST CREATIVE ACTIVITY』ディレクター、一般社団法人・匠文化機構理事長、NHK「日曜美術館」キャスター、京都国立博物館文化大使、個展も開催する写真家――。俳優という枠を超えて多彩なチャンネルで活動をする井浦新は、今の活動をいかに実現してきたのか。彼をつき動かすものは何だろうか。

好きなことを「続けた」結果が、今の状態。継続することを意識していた

「今の状態は結果そうなっているというだけ。最初は好きで始めていたものばかりです。10代20代の頃に知ったもの、経験したもの。それらが今続いているにすぎない。僕は若い頃から興味を持ったことに対して『続ける』っていうことを意識していました。興味があるものは、純粋に知って、楽しんでいく。そこに重きをおいていました。ホントそれだけ。意識的に10年も続けると、無意識にできるようになっていくと思います。無意識にできるようになればそれは本当に自分のものになったと言えるのではないでしょうか」。

役者だけが、人との出会いがキッカケになって、今も継続しているものだという。そのほかのこれまでの活動はすべて“興味”から始まってるという。モデルやファッションブランドのディレクターは服への興味、伝統文化への取材活動は、国内旅行から始まる。さらに旅からアウトドアに興味が移行し…。『ELNEST』は、自然と人とをつなげるというコンセプトで、服とアウトドアが交差していく。好きなコト同士が交わって新たなステージを生み出している。

「なかには夢中になれないものもありました。僕は頭で考えることができないです。何でもやってみる。食べてお腹を壊してみたら、合わなかったって分かる“経験型”なんです。ステキだと思っても、興味を持っても、食べてみてマズかったら食べなくなりますよね。夢中なものを1つ見つけて、それを掘り進めていくのは尊いもの。でも、自分はそれが1つに絞れなかったんです。面白いのは、お腹を壊したものでも、無理して食べて何度もお腹を壊していると、免疫がついてくる。そういうパターンもあります。何でも経験、知識になっていく。もったいないのは自分から拒否して経験しないこと。冷やかに遠くから見ているなんてもったいない」

井浦は、世の中は面白いことにあふれているという。実際に“お腹を壊したもの”でも、自分の力になっているものがある。それは意外にもカメラだった。井浦新の活動とカメラは切り離せない重要な存在。日本の伝統文化や工芸、自然を後世に伝えたいという思いで『匠文化機構』を立ち上げ、自らが全国各地で取材活動を行い発信している。NHK ザ・プレミアム『井浦新 アジアハイウェイを行く』でも常にカメラを携え、旅先の写真を納めていた。また、自ら率いる『ELNEST CREATIVE ACTIVITY』では、アウトドアブランド『snow peak』と写真家のためのアウトドアギア『KAMAEL』シリーズを共同開発している。カメラこそ、趣味の域を超えて関わっているように見えるが―。
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