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藤原竜也 心のままに歩んだ20年

CULTURE
1997年、演出家蜷川幸雄演出の舞台「身毒丸」で主役に抜擢されて以来、海外公演含む数々の演劇作品、映像作品に出演し存在感を放ち続ける藤原竜也。今年で俳優生活20年目であり、近年では映画『藁の楯』や『カイジ 人生逆転ゲーム』、『MONSTERZ モンスターズ』などで強烈なキャラクターであり“人間のクズ”役を演じてきた藤原が、最新作『22年目の告白 ―私が殺人犯です―』では時効を迎えた連続殺人犯として登場する。30代半ば、働き盛りの一人の男でもある藤原に、最新出演作の撮影秘話とともに蜷川幸雄との出会いから始まった、役者人生20年の心境などを語ってもらった。

美しき“人間のクズ”を熱演

物語は、22年前に日本中を震撼させ、未解決のまま時効を迎えた連続殺人事件の犯人が突如メディアに登場し、“はじめまして、私が殺人犯です”と告白をするところから展開していく。端整な顔に不適な笑みを浮かべる男の名は曾根崎雅人。遺族を刺激し、当時の担当刑事を挑発するかのような言動。人間のクズともいえる強烈なキャラクターである曾根崎という役をどう捉えて臨んだのだろう。

「最初に脚本を読んだ時に、非常に良くできた話だなと思いました。今作は入江監督が何度も改訂を重ねてより面白くしようという試みが感じられました。日本社会における時代の流れや法改正などを細かく調べて、全てが成立するようにしっかりと作り上げてくださったと思います。キャラクターに関しても、それぞれが抱える設定やテーマが丁寧に描かれていたので、現場に入る前から楽しみでした。なかでも僕が演じた曾根崎という男は、予告編などで見る限りは“単に時効を迎えた後に名乗り出てきた殺人犯”と捉えられがちですが、その行動の裏に実はあるとんでもない目的があります。22年目にして何故こういった告白をしたのか、それは映画をご覧になると分かるのですが、とにかくやりがいのある役を演じることができて良かったです」
今作の監督を務めた入江悠と藤原との出会いは、入江が演出を手掛けた2011年のスペシャルドラマ『ブルータスの心臓』(フジテレビ系)に藤原が主演したことに始まる。映画という舞台で再会を果たし、感じたのは出会いによる化学変化だという。
「ドラマでご一緒してから数年経って、入江さんは大作を撮る監督になられましたけど、当時から“映画を撮るならやりたいことが山ほどある”とおっしゃっていました。その言葉を聞いて、いつか監督とはまたご一緒したいなとずっと思っていたんです。今作で入江監督とご一緒できたことは僕にとっての新たな挑戦や発見になりました。常に新しい作品に入るときはいろいろな人との出会いがあって、その出会いによって自分も変化していくと思っています。新たな出会いによって化学反応が生まれるので、現場ごとに新しい挑戦が生まれるのではないでしょうか。今作なら伊藤英明さんや仲村トオルさん、そして岩松了さんら素晴らしい役者さん達とご一緒できたので、とても楽しい現場になりました」
伊藤英明や仲村トオルなどベテラン俳優陣が集結した今作。“だからこそ現場が面白かった”と語る言葉から、今回のキャストとの共演を心から楽しんでいた様子。作品をより良いものにしようと、全員が多忙なスケジュールの中でも、現場に入る前に入念な打ち合わせを繰り返したという。
「“テーブル稽古”と呼んでいるんですけれど、時間のない中でみんなが集まって“曾根崎は何故こういう行動を起こすのか”“なぜ牧村(伊藤の役)はこの場面で入ってくるのか”などの意思確認をするんです。そういった事前打ち合わせを結構長い時間をかけてやりましたが、みなさんそれぞれが役と向き合って主張していました。撮影中も伊藤さんはワンカットワンカット納得がいくまで芝居していましたし、入江監督も妥協せずに成立させようとしていて。才能のある方達とお仕事する面白みを改めて感じることのできた現場でした」

藤原竜也 心のままに歩んだ20年

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