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連載開始から36年、100巻突破『キャプテン翼』作者・高橋陽一「翼がくれた世界への感謝」

100巻続いた秘訣は、キャラクターの魅力

100巻まで続いた秘訣について本人の見解を聞いた。どんなポイントが読者をつかんだのだろうか。

「続いた理由は、キャラクターたちの魅力が色あせないからかなと。好きでいてくれている人がい続けてくれるから続いた作品なんじゃないでしょうか。最初の小学校の全国大会を描き終わったくらいから、こいつはこうで、こういうプレーヤーで…と人物像が固まってきて、キャラクターが一人で歩いていくような感覚がありましたね。中学生編はキャラクターの方が際立って僕の想像を超えてた。特に一人歩きしているキャラは、石崎了、日向小次郎、大空翼の3人かな。石崎君はやっぱり描きやすかったですね」

「一方、新しいキャラクターを登場させても、それが定着しないという葛藤はありました。井川岳人を日本のディフェンスの柱にしようと思っても、次藤洋の方が読者の人気としては強かったり。初期から出ているキャラは読者の皆さんの思い入れが強くて、なかなか敵わない。漫画もリアルのスポーツでの選手の新陳代謝と同じ悩みがありますね」

サッカーを少年たちの憧れのスポーツに

  • 通巻100巻となった『キャプテン翼 ライジングサン』6巻

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「ボールはともだち」をはじめとする名セリフのほか、ダイナミックな描写も人気を博した理由のひとつ。大空翼と岬太郎2人が同時にボールを蹴るツインシュート、立花兄弟の空中技スカイラブハリケーン、翼のライバル・日向小次郎のタイガーショット…。必殺シュートは、時にコンクリートにめり込み、キーパーをふっ飛ばし、ゴールネットを突き破る。その必殺シュートに全国のサッカー少年たちは憧れ、夢中になった。
「オーバーヘッドキックは『キャプテン翼』の人気が出たきっかけになった必殺シュートですし、描いていて一番楽しい。“実際にできる技”の中では一番好きですね。サッカーの情報が少ない知識がない時代に、ペレのオーバーヘッドキックの映像や写真を見てカッコいいと思ったんです」

小学生大会において、大空翼の南葛SCはグループリーグ戦で日向小次郎率いる明和FCに敗れるも、再戦で雪辱を果たし全国優勝を遂げる。このストーリーにも高橋氏のスポーツ愛によるものだ。

「一度敗北するのは、実は計算通りでした。サッカーは、一回負けても優勝できるチャンスがあるスポーツですから、そういう部分もちゃんと物語にしたかった。そして、決勝では?負けの借りを返す”わけです。中学校の大会は、翼を優勝させようと思っていたんですが、日向君が頑張っていたので…両方優勝でもいいかなと、描きながら変わっていきました。それもキャラクターが歩いた結果ですね」

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