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自転車で冒険に出よう。キャンプツーリング紀行 inアラスカ【Part4 夏の終わり編】
高速道路の路肩を走っているようで、あまり気持ちのいいものではない。道路脇のマイルポストを見ると40マイルの表示がある。アンカレッジまで約64kmだ。このときマイルポスト0をゴールに決めた。ゆっくりとペダルを回し、数字を刻んでいく。
朝からずっと厚い雲に覆われていた空は、夕方になってようやく晴れ間を見せた。
旅の終わりというのは、けっこうあっさりしたものだ。喜びや感激などはたいしてわかない。“終わった”というホッとした気持ちと、ささやかな達成感があるだけだ。疲れが一気に出てヨレヨレになってしまうから、それ以上思考が回らないのかもしれない。
自分の力を出し切って自由に旅した日々は、日本に帰って時間がたってからひしひしと感慨深くなる。何気なく空を見上げたときにふと思い出したりするのだ。
アラスカの短い夏は終わりに近づき、午後11時には灯りなしでは本が読めなくなっていた。