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人と一緒”に飽きた人必見 “C級スニーカー”のすすめ コレクター永井ミキジ【男のコレクション】

FASHION
魅力的なストーリーを持つ、入門編におすすめな“C級スニーカー”6選
語れる&今どきのスニーカーコーデにも重宝するアイテムがこちら。
01 カレッジブーム時のUSCスニーカー
1970年代のカレッジブーム時に、南カリフォルニア大学(=USC)の公式スニーカーとして売られていたこちら。PREP-BILT(プレップビルト)というアメリカのSAUCONY(サッカニー)が持ってるブランドがカレッジシリーズのスニーカーを製造しており、UCLA版も同社のもの。
70年代のビンテージスニーカーとしても魅力があるし、昨年から人気のバーガンディカラーなので、今どきのおしゃれスニーカーとしても使えます。さらに、元巨人の江川卓さんが“空白の一日”の前に野球留学した大学が、実はこの南カリフォルニア大学なんですよ。OLIVER世代なら、このネタで盛り上がること間違いなしです(笑)」。

02 VULKAN(バルカン)のオリジナルスニーカー
1950年代にドイツの軍用工場としていわゆるPX品のスニーカーを作っていたスロバキア最大のシューズファクトリー。そこが手がけたオリジナルスニーカー、バルカンがこちら。
アディダスの製造もやってて、人気モデル“SL76”の復刻版もここで作っていたそうです。技術が蓄積されているので、それを駆使した工場のオリジナルモデルは、安価でおすすめ。これとまったく同じモデルに別のブランドのソールが付いて、有名なセレクトショップなどで売られていることもあります。バルカンという名前がどこに書かれていないので、誰も知らないし、気づかないと思いますが」。

バルカンのオリジナルなら3000円程度で手に入るが、別ブランドの名前が付くだけで価格は上がる。その背景を知っているだけで買うときの判断材料になるし、語れるおもしろさがある。

「ソールや生地の種類が多くて300足ぐらいからオリジナルを作れるみたいで、僕もオーダーしたことがあるんです。でも途中で仲介業者が失踪しちゃったので、片足のサンプルばかり残りました(笑)。結局完成しないままです」。 


03 AIGLE(エーグル)のフランス軍支給PX品
軍で支給されるPX品は、本来は非売品。けれど、意外と巷に出回っているそう。こちらはエーグルがフランス軍向けのPX品として作っていたモデル
軍支給用なので、AIGLEの文字のみでデザインも極力シンプルな作りになっています。派手さが一切ない、このシンプルさが、またかっこいいですよね。どこの靴か聞かれたときに語れる背景があるのも魅力です」。

履き口がヨレているのはデザインではなく、PX品ならではの理由。「売り物と違って、箱で保管されないんです。小さい袋に乱雑に詰められたまま長いあいだ放置されていたので、型が付いちゃっただけです」。そんなストーリーもネタになる。


04 kangaROOS(カンガルー)のランニングシューズ
カンガルー親子のマークが特徴的な、アメリカのブランド、カンガルー。「1970年代のジョギングブームのときに売られていたモデルです。カンガルーにちなんでポケットが付いているんですよ。走るときに邪魔なコインロッカーの鍵や小銭が入れられるようになっています」。今でこそ、伸縮性のある小物入れなど、ラン用ギアが充実しているが、当時は重宝されたはず。




05 学校指定靴 panther(パンサー)のデッキシューズ
40代の人なら、その名を聞くだけで「懐かしい!」と叫んでしまいそうな、スポーツシューズブランド、パンサー。1964年創業の世界長ユニオン株式會社が生み出したブランドで、メイド・イン・ジャパンらしい機能性の高さから、1970年代には全国の学校指定靴として採用されていた。
「一見、バンズのスニーカーのように見えますが、ヒールに“PANTHER”の文字が入っています。30代より下の人が見たら、“パンサーってなんだよ!”と突っ込まれそう。でも、ソールの色使いなどデザイン面だけ取ってもおしゃれ。40代以上の人には話しのネタになるし、おもしろいと思います」。こちらは3000円ぐらいで手に入れた。


06 学校ローファーの定番 BRAVAS(ブラバス)の“スニーカーローファー”
かつては月星(つきほし)化成の名で知られた、日本生まれの靴メーカー、ムーンスター。そこが作る通学用ローファー“ブラバス”は、学生時代に履いた人も多いはず。こちらは、ローファーの作りだけどソールはスニーカーという、珍しいモデル。
キャンバス地で作られていて、その上から白で塗装されている一風変わったスニーカーです。近年では、氣志團がブラバスの靴を履いていて、若者の間で名前が知られるようになりました。メイド・イン・ジャパンで作りもいいですし、探せば2000円ぐらいで買えます。女性がさりげなくコレを履いていたら、かわいいですよね」。
語れるストーリーがあって、ファッションにも取り入れられるこれらのアイテム。「アメリカは土地が広いから、70年代のスニーカーも在庫が多く残っています。だから、手に入れるのはそう難しいことではないんです。それに、“ブート”スニーカーよりハードルが高くない(笑)。おすすめです」。
番外編 愛する一足はOSAGA(オサガ)の“KT26”
数あるアイテムの中でも特に気に入っているのがこちら。
アメリカ、オレゴン州のランニングシューズ専門ブランドオサガ。1970年代のジョギングブーム期には、ランナーズ・ワールドという雑誌でも紹介されるほどメジャーだったそう。

「ナイキと同じオレゴン州のブランドです。当時はナイキと並ぶぐらいの勢いで、鳴り物入りで登場したんですが、ジョギングブームの終わりと共に衰退してアメリカのAVIA(アヴィア)というブランドに吸収されてしまいました」
その“KT26”モデルのこちらは、買った当時はきれいな青だったそう。

「デザインが好みで、気に入って履いていました。ボロボロになったから同じ商品を探したけど、ネットなどで情報がなくて…。知り合いが雑誌に載っているとの情報をくれたので見てみたら、ノーブランドスニーカーと紹介されていました(笑)。1年以上前のバックナンバーだったのでダメもとで連絡したら、掲載されていた2色とも残っていたんです(笑)」

そして即購入。いまではオサガの靴は15足ほどに増えた。
こちらは、同じ『オサガ』でも、“ベクトル”というライン。地元オレゴン州の公募で決まったロゴで、矢印マークが目印。当時、この“ベクトル”ラインは日本にも入ってきていたが、“KT26”は入って来なかったそう。スニーカーマニアにもぼんやりとしか認知されていない、レアもの。
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