OLIVER

ISSA、デビュー20年の想い「何とでも言え、心は折れない」

CULTURE
1997年にダンスユニット「DA PUMP」のヴォーカリストとしてデビュー。近年は音楽活動だけでなく、映画や舞台のフィールドでも活躍し、11月7日からZeppブルーシアター六本木でスタートする世界中で上演されているロックミュージカル『ロッキー・ホラー・ショー』に出演。俳優としての自分をはじめ、「何と言われてもいい」と語るメンタリティー、デビュー20年の振り返りなどを赤裸々に語ってもらった。
Profile
ISSA

1996年にダンスヴォーカルユニットDA PUMPを結成し、翌年にシングル「Feelin’ Good 〜It’s PARADISE〜」でデビュー。今年デビュー20周年を迎えた。同グループのヴォーカルとして活躍する一方、ソロとしてもCDをリリース。現在は、俳優として映画や舞台に出演するなど、多方面で活躍。主な出演作に、映画「琉神マブヤー THE MOVIE 七つのマブイ」(11)、「仮面ライダー THE FIRST」(05)、「ドリームメーカー」(99)、舞台「4BLOCKS」(15)、「ウィズ〜オズの魔法使い〜」(12)、「RATS〜今村さんの早期退職〜」(07)などがある。

『ロッキー・ホラー・ショー』とは

「ロッキー・ホラー・ショー」は1973年にロンドンの小劇場で初公演され、映画化もされたリチャード・オブライエン原作のホラー・ミュージカル舞台。世界各国で公演が行われ、日本でもたびたび上演されている。今回は前回の上演から5年ぶりなる。
STORY

ブラッド(小池徹平)とジャネット(ソニン)は恩師に婚約を報告しようと、嵐の夜に車を走らせていたが、タイヤがパンク。助けを求め、人里離れた荒野に建つ古い城にたどり着く。2人の前に現れたのは、不気味な執事リフラフ(ISSA)と使用人のマジェンタ(上木彩矢)やコロンビア(アヴちゃん)たち。その異様な雰囲気に呑まれて戸惑う2人をそっちのけに、城の中ではノリノリのパーティーが始まる。さらに、黒いガーター&ストッキング姿も妖艶な城の主・フランク “N”・フルター(古田新太)が登場。彼は、この城で秘密の実験を行っている科学者であると言う。その実験とは、人造人間を創り出すこと。まさにこの夜は、彼の輝かしい実験が最終段階を迎えようとしていたのだった。困惑する2人にフランクは、人造人間誕生の瞬間に立ち会うよう強要し…。

役者としてのISSA

今作においてISSAは物語の謎に関わる重要な役での出演となる。アーティストとしてのイメージの強いISSAだが、役者の仕事はどう捉えているのか。

「役者はデビューした当時の昔からやってみたいことでした。僕らは生身の姿を見てもらってナンボの仕事だと思っています。僕らのライブもそうですけれど。人の前で実演する“舞台の仕事”はライブに近い感覚はありますね。そもそもミュージカルものが好きです。歌も踊りもありますし。僕からしたらもっとやっていきたいフィールドなので、お話をいただいたときはやらない手はないなと思いました」

そうしてオファーを受けた作品は、世界で愛されているカルトロック・ミュージカルの金字塔「ロッキー・ホラー・ショー」。舞台の現場でのエピソードを聞くと…。

「まず、作品自体がぶっ飛んでいてキャラが濃すぎる作品ですね(笑)。さらに役者の皆さんもかなり個性派ぞろいでそれぞれに見せ所があります。この物語自体がハチャメチャ。作品自体のファンも多いので、ISSAがリフラフをどう演じるんだろう?ってそれをいい意味で裏切っていきたいですね。物語の中で見落とせない部分がたくさんあり、きっとあっという間に終わってしまう疾走感のある中で楽しめると思います。

今回の舞台は、バンドが生演奏で入るんですよ。武田真治くんも劇中でサックスを吹いたり、ROLLYさんもストーリーテラーなのにバリバリギターを弾きまくります。セットも衣裳もすごいことになると思います」
ISSA、小池徹平、古田新太、ソニン

ISSA、小池徹平、古田新太、ソニン

今作は、古田新太をはじめ、小池鉄平、ソニン、武田真治らといった豪華キャストも注目。個性派ぞろいの稽古の様子を聞いた。

「稽古現場の印象は、これだけの濃いメンツがそろっているので、なんでもない会話がすでに面白いんです。お芝居も楽しいですが、休憩時間も笑いが絶えない。リラックスしながらやれているので、変な緊張感もないです。役者が心から楽しめている作品ですね。

振付練習は前からやっていましたが、10月2日から本格的に稽古が始まり、本読みと歌稽古が始まっています。まだ4日しか経っていないのにもう2回飲みに行っていますからね。いい現場に恵まれて、これから面白エピソードが増えていくんだろうなと感じています。まだ本当に序盤なのですが、すでに面白い(笑)。どこまでどう面白くなるのかが怖いくらいですね」

歌とダンスは自分の見せ場

楽しさは感じつつも、一流の役者が個性をぶつけ合う現場となる。その中でどのように存在感を発揮しているのか。

「いろいろなジャンルで活躍している方が集結していますが、負けたくないというよりは…早くみんなのことがもっと深く知りたいという想いですね。物語なので自分の台詞がなくてもお芝居はしているわけですが、その人の持ち場が華やかになるように意識をしています。僕の役割としては、『歌とダンスは任せてくださいよ』『自分の見せ場はとことんいかせてもらいます』っていう気持ちで存在感を発揮したいと思っています。

今回のリフラフという役は変なキャラクターで。…まぁ全員変なんですけれど(笑)。物語の中では、古田さん演じるフランクの使用人です。劇中ほとんど出ずっぱりでいるんですよ。背中も丸まっていて、なんだこいつ不気味だな!っていう感じですが、逆に個性があるほうがやり切れる部分がありますね。その不気味さも、ダンスで培ってきた体を使った表現として率先してやっています」
舞台は今回で5作目となるISSA。舞台は映像の仕事と心持ちは違うのだろうか。

「実は、僕はあまり意識していないです。元々DA PUMPとして「m.c.A・T」さんにプロデュースをしてもらって、作っていただいていた曲や詩の世界観を“演じる”部分がありました。作品に共感して、その気持ちを表現をしてきたので、そういう意味では舞台も映像も芝居の仕事であることを特別意識することはありません」

また、今後も俳優の仕事は積極的に続けていきたいと明かす。この舞台を通じて気づいた成長もあったようだ。

「もちろん今後も俳優としての仕事は受けていきたいですね。特にミュージカルを中心にやれたら最高ですね。今回の舞台も、20年DA PUMPとしてやらせていただいて、めぐり合わせというか、今だからできる仕事だと思います。17歳の自分にはこないオファーで、当時はそこまでの糧がなかったとも思います。もっと成長していきたい自分もいますし、今だから表現できる部分もあります。いいところをしっかり盗んで自分のものにしていきたいですね。映像もちょこちょこやっているのですが、役者の仕事で経験したこと、新しい風をDA PUMPの活動にも入れていきたいと思っています」

デビュー20年の強い思い「何とでも言え、俺は折れない」

1997年にDA PUMPとしてデビューして20周年。どんな20年間だったのか。

「いろいろなことがありすぎて、“あっという間だった”というのが第一の印象ですね。4人で始めてから、今はグループの形が変わりましたけれど、20年やらせてもらっているのが本当にありがたいことですし、自分としてもよくやってこれたなと思います。逆にここからどこまで行けるのか楽しみです。何年も続けらえるかどうか分からない仕事ですが、やれる限り続けていきたい」

近年の大きな試みとして記憶に新しいのが、2014年に7人体制になって再出発の意を込めたツアー『DA PUMP EVOLUTION TOUR2014』。イオンモールを中心に全国12カ所の大型商業施設内で正真正銘の“無料ライブ”を行ったことが話題になった。その時の想いを語ってくれた。

「無料ライブは自分らを下げる行為じゃない、という思いでやっていました。時代が変わっていくなかで、僕らアーティストの仕事は見て聴いて体験してもらってナンボだと思っています。実際にいろいろな場所で無料ライブをして感じたのが、買い物に来ていて足を止めた人、見に来てくれている人、興味を持ってくれた人と間近でコミュニケーションできる一番の場所であること。あの試みをやったからこそ新曲に繋がった部分もありました。やれてよかったと思います。

昔からそうなんですが、僕は世間やメディアにどういわれようが知ったこっちゃない、“ドサ回り”と言われても“何とでも言え”と思っているんです。そうでないと長くはやってこれなかったんじゃないかな。周りの目を気にするよりも、信念を持って、それを行動として貫くことこそが大切なこと。折れない心を持つことが大事だと思っています」
折れない心と言い切るメンタルの強さはどうやって培われてきたのか。

「“やり続けている”ゆえにですかね。17、18歳で東京に出てきて、デビューした頃はまだ子供だったし、毎日仕事があって当たり前みたいな時代も経験してこそ今があります。DA PUMPとして活動しながらメンタル面も成長してきたんでしょうね。でも、ギリギリです(笑)。すれすれのところでなんとか気持ちをキープしながら生きています」

「新曲のことも常にそれは考えています。DA PUMPは6月に20周年ライブをして、そのDVDが年末にリリースになります。ISSA個人としては、11月に阿久悠さんの未発表の詩が20本くらい見つかって、トリビュートアルバム(『阿久悠トリビュート・スペシャルソングス 〜朝日のように〜』)を作ることになり、そのうちの1曲「朝日のように」を歌わせてもらいました。何篇かあるなかでその曲を選んで、そこに曲を付けて歌わせていただきました。DA PUMP以外の音楽活動もやっていますが、来年はDA PUMPとして新曲にたどり着けるように計画しています」

ISSAのリーダー論「可能性を広げることを第一に考える」

新生DA PUMPを引っ張っていくリーダーとして、意識していることを聞いた。

「メンバーそれぞれに持ち味があるので、“そこに託す”に尽きます。ココは任せてくれ、でもこっちは頼むぞと、僕が前面に出るよりもメンバーの個性や得意分野を出していきたい。メンバー間のディスカッションでは、最初は自分の意見を言わないですね。もちろん自分の意見も持っていますけれど、みんなの意見をまず聞いて、紡いで…一回、全員の気持ちを確認して、だったらこうしたらいいんじゃないかってまとめます。可能性を広げていくことを何より大切にしています。

絵が得意な奴、曲作れる奴…7人もいればもう会社の部署のようなものですから。例えば映画の仕事するときに誰がハマりそうかなって考えたりとか。今回の舞台も2人くらい入ってほしかった、でも無理強いはしない。自分だけがおいしい思いをしようと思えば簡単なんですが、何かしらの形でメンバーの“色”を入れていきたい。今後もそういうスタンスでグループ活動をしていきます」

OLIVER読者へメッセージ「その日にしかできないことを、自分らしく」

ISSA流の人生を楽しむコツや同世代の働き盛りの男たちにメッセージをくれた。ISSAは精神的な自由を求めているようだ。

「1日24時間しかないのをどう使うか。遊びも仕事もその日にしかできないことがある。この仕事をやりながらそういう想いになっていったんだと思います。それは嫌なことを先送りにしないってことでもあります。起こってしまった事は仕方ない。受け止めて進まないと。時間は戻せないし、止められない。

そして、簡単に聞こえるかもしれないですが…やっぱり「自分らしく」じゃないですか。仕事も遊びも趣味も一生懸命、自分らしくやればいいし、やってほしいと思います。もちろんそればかりだと疲れてしまうと思うんですが、その時も自分らしくケアをする。100%自分らしくいれたら最高ですよね。自分らしさとは何か、自分はこうだ、と、自分を良く知ることも大事ですよね」

60歳になってもダンスヴォーカルを続けたい

「次の20年の目標は…“歌い続けたい”のが一番ですね。歌手だけじゃなくて、今回のミュージカルもそうですが、歌をいろいろな仕事につなげていきたい。根本的に歌う事しかできないので…もちろん20年やってきていた経験がありますが、それに奢らず少しでも成長できるようにしていきたい。

大船に乗って優雅な生活は望まない。常に危機感を持ってあがき続けていきたいですね。その方がきっと自分に向いている。もう20年やれたらいいですよね。少年隊さんは本当にカッコいい。信念を持つことのお手本だと思います。この先、いつまで生きているかどうかもわからないですし、踊れる限界もあると思いますが、60歳になってもダンスヴォーカルユニットを続けられたらカッコいいですよね」

(取材・文 / 加藤由盛)
(写真 / RYUGO SAITO)
(ヘアメイク/外山龍助 スタイリスト/伊藤伸哉)
information
『リチャード・オブライエン’s「ロッキー・ホラー・ショー」』 

演出:河原雅彦
音楽監督:ROLLY
振付:牧 宗孝(MIKEY from 東京ゲゲゲイ)
出演:古田新太、小池徹平、ISSA、ソニン、上木彩矢、アヴちゃん(女王蜂)、吉田メタル、BOW・MARIE、YUYU、MIKU(東京ゲゲゲイ)、戸塚 慎、若井龍也、佐藤マリン、ROLLY、武田真治

(公演スケジュール)
2017年11月7日(火)〜12日 (日)/東京・Zeppブルーシアター六本木
2017年11月16日(木)〜12月3日(日)/東京・サンシャイン劇場
2017年12月9日(土)・10日 (日)/北九州・北九州芸術劇場 大ホール
2017年12月16日(土)・17日(日)/仙台・仙台サンプラザホール
2017年12月23日(土)・24日(日)/松本・まつもと市民芸術館 主ホール
2017年12月28日(木)〜31 日(日)/大阪・森ノ宮ピロティホール

オフィシャルサイト:http://www.parco-play.com/web/play/rhs2017/
チケット販売:イープラス、チケットぴあ、ローソンチケット、サンライズオンライン、スマホアプリ「パルステ!」
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