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伊勢谷友介「想いは実行に移してこそ」

俳優・伊勢谷友介。映画監督でもあり、英語力も堪能で、芸術大学の大学院卒でありデザインにも造詣が深い。多彩な才能を持つ彼は、起業家としても知られる。伊勢谷友介が代表を務める株式会社リバースプロジェクトは「人類が地球に生き残るために」を命題に、社会課題をアイデアとクリエイティビティで解決することを目的とした企業だ。今回は、実業家としての伊勢谷友介に、株式会社を立ち上げた想いについて話を聞いた。

「新しい生活」を想像させ、ムーブメントを作りたい

リバースプロジェクトは2009年に株式会社としてスタート。今では、俳優・伊勢谷友介とセットで紹介される機会も多くなってきている。

「俳優の仕事をいただく時には一緒にリバースプロジェクトのことにも触れられることも多くなってきています。会社を現代アートとして取り組んでいるので、それが伝わってきている事がうれしいですね。僕らの会社は“人類が地球に生き残るため”というテーマを掲げて事業を展開しています。世の役に立つことで利益を出すことにこだわります」

リバースプロジェクトは、人間の生活の基本である、「衣」「食」「住」ジャンルを基本に教育や地方創生などにも取り組んでいる。「衣」では廃棄車両から出たエアバックをカバンとして再生させたり、ジーンズブランドLee Japanと一緒に、倉庫で眠っている型落ち品やシーズンが終わり店頭から外されてしまった商品にデザイン的付加価値を与えて再生するプロジェクトを展開している。生産過程の社会問題の観点からオーガニックコットンにこだわった製品作りもしている。
「“自分”が好きなように生きてきた結果が今の地球、人間社会。僕らの時代にアクションを起こさなきゃいけない社会問題が多方面で存在します。動物の視点は今がなければ明日がない。今日を生きるのに命を使っています。それに対して『未来のための今日』、という考えで行動を律することができるのが人間なんです。世界70億人のために自分の命をどう使っていくかを考えれられる、自分以外を生かすことができるのが人間が人間たりえるポイントです。

僕のアイデアとしては、最終的にスーパーマーケットを作りたい。リバースマークを入れて、商品ひとつずつに数値を出していくようなことをしたいですね。僕らはアートもやるので、未来を示唆する展示もしたり、仮想のもの、つまり“アイデア”も売ってたりしたら面白くないですか? アートとしての絵も売っているし、ごみ袋ももちろん売っている。必要なものを売っているだけでなく、それ以上に想像力をかきたてるものをそろえたい。新しい生活が見えるような場所を作りたいんですよね」。

自分の生きる意味を考える、人生を諦めない

自分が(周りの人たちから)何かをしてもらったことを覚えているから、してあげたら喜ぶことを知っている。それ以外の生き方が楽しいと思えない、と続ける。

「未来のことを考えていける人が僕にとってかっこいい。そのために今何をすべきか考えられていることがかっこいい。そして実際行動していることがかっこいい。物質的な幸せよりも、生きることがどういうことなのか?を追及した結果が生きる意味。僕に関わった人が一人でも未来のために行動できるようになってほしい。それが僕の志。命の意味です」

伊勢谷は、「カクト」という映画で監督デビューを果たした後、映画を撮ることが目的ではな、あくまでも手段の一つであると気付いたという。自分の生きる意味。今日一日何をしたか、ちゃんと言えるような人間になっていきたい。自分が何をしているかわからない、無意味な一日を作りたくないという。

「休むというのは、意味のあることで、悪いことではない。自分が何のために時間を費やしているのか分からないのが辛い」と語る。リバースプロジェクトの活動は、生きるために必要な事。走り続けるための、アクションを起こすためのエネルギーが必要という次元ではなく、伊勢谷にとってごく自然なことなのだ。では、「命の意味」とはいかにして発見したのか。

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