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人生を楽しむためのヒント 俳優・三浦友和

親として子にどのように愛情を注ぐのかは永遠のテーマ

ある男の「家族愛」を描いた映画とも言える本作。本作品において、三浦は「親として子にどのように愛情を注ぐのかは永遠のテーマだ」と語る。そして、愛情は家族だけに限定されないともいう。三浦個人は愛情についてどう考えているのだろうか。

「究極の話、相手の立場になって物事を考えることができるかどうかじゃないでしょうか。自分だってできてないですが、だからこそいつも心がけています」

さらに、自身の家族に対しては「ずるい生き方をしない」という誓いを立てている、と続ける。

「自分の中にずるさがあるからこその誓いです。そこに向き合わないと。自分の狡さがわかるから、そういう場面に直面した時に、人間性が問われることも分かっている。所詮小心者ですから、調子に乗ったり、よこしまな言動をしているとバチがあたるって思っています。自分は弱い、強くない。しかし、意志をもって強く生きようとするよりも、弱さを知り向き合うほうが、“強く生きられる”と思っています。自分を強いと思って勘違いしているとロクはことにならなない(笑)」

OLIVER読者へメッセージ「自分の声を聴け」

「人生を楽しめたらたいしたもの。なかなか楽しめないものですよね。自分でも楽しんでいる感覚はないなぁ。自分のやりたい仕事をやっている人も少ないですからね。でも、気づかなくてもきっと、みんなの中にあると思います。楽しんでいない、という感覚に気づくことも大切なのかもしれませんね。

僕の場合は、ありきたりだけれど、家族もったことや子どもの成長。それが喜びであり原動力です。人生を楽しむためのコツ…気付かないだけで、みんな持っているんじゃないかな」

思った人になれるのは、なりたいと思った人だけ。そのために、自分がどうなりたいのかを考えるためにも、自分の想いに気づくのが大切なのかもしれない。人生は十人十色。楽しむためのセオリーはないが、それぞれ必ずあると信じている。
自分の弱さと向き合い、受け入れる。だからこそ人に優しく、“強く”生きられる。
三浦友和は、謙虚で実直を絵に描いたような人物であり、愛情深く人生を歩んでいた。

「年齢によって考え方が変わるのが人間です。僕は今の年齢ではきちんと悔いなく生きようと思っています。仕事も自分にとって本当に大切なことをしていきたいと思う。そして何より、関わっている周りの人間が幸せになってほしいって、本当に思っている

自己犠牲なんてカッコいいものじゃないです。人間は生きてるだけで人に迷惑をかけるんだから、なるべく迷惑をかけないようにしている、嫌な想いはさせないようにしている。だって、僕らの仕事なんて、何も知らない人から『好き』『嫌い』って言われる仕事ですからね(笑)」

(取材・文/加藤由盛、写真/RYUGO SAITO)
『葛城事件』
6月18日(土)より新宿バルト9他全国公開
監督:赤堀雅秋
出演:三浦友和、南果歩、田中麗奈、新井浩文、若葉竜也ほか
配給:ファントム・フィルム

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