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(更新: ORICON NEWS

人生を楽しむためのヒント TRF DJ KOO

信頼に勝る財産はない

一つ一つの言葉をじっくり選んで、ゆっくり話していく様子は、テレビ番組の“天然キャラ”とは異なる印象だ。「クイックな発言は苦手だけれど、ひとつの事を熟考するタイプ」だと、自分のことを語ってくれた。仕事の器材選びにもDJ KOOらしさが現れていた。ライフスタイルに欠かせない相棒アイテムは「ヘッドフォン」だという。

「ショップにデコレーションをしてもらって、原型をとどめていませんが(笑)、仕事に必須のヘッドフォンは、パイオニアのDJシリーズを愛用しています。1つ4〜5年使います。ヘッドフォンは体に一番近いもの、身に着けるものなので、機能ではなくて体になじむかどうかが一番大事です。自分がヘッドフォンに合わせるんじゃなくて、自分がやろうとすることについてきてくれるものを選びます。他の人のヘッドフォンを使ってみると、こんなのを使っているんだ、と驚くことも多いですね。

機材は常にバージョンアップしていく。新しいものはプロとして知っていて当たり前。ですが、新しいっていうことがいいことじゃない。性能よりもフィーリングを大切にしています。ワイヤレスじゃなくて、絶えずDJブースとラインでつながっていたいという感覚もあるのかなぁ…。シンプルよりもプレーンなものが好き。シンプルはもともと余計なものがないこと。いろいろなもの(機能)がありながら、余分なものをそいだ、プレーンなものが好きなんでしょう」

機材マニアとしても知られるDJKOOだが、意外にも機材に性能は求めていないという。

「家電が好きで、HDレコーダーもたくさんもっているんですが。やっぱり2000年代のモノの方が好きですね。容量との戦いの時代でしたから、いろいろなアイデアが詰まっていて。今は容量は増えているんだけど、出力・入力の端子が少なくなっていたりします。新しいモノがいいのか? 単純な便利さがいいのか? いつも考えています。

仕様データと現実が異なることもある。例えば映像も、モニターの色と感性の色彩がかけはなれることもあります。機材一つにも信頼に値するかどうか。ここのスピーカーは何年も使っていますが、最新じゃないし、いいモノじゃあない。でもこのセッティングはすごい時間と労力をかけている。ここで聴いた音なら、どこ持って行っても大丈夫、と“信頼”できるものに仕上げました。クラブで音楽をかけたらスタジオと全然違う音になってた、はプロとしてダメですからね」

読者へメッセージ 「うだうだいわずに、やることをやる!」

「疑問とか、うだうだ言わずに、やることをやる。目の前のことに全力を尽くして、誰よりも、今を一番楽しみましょう。僕も、目の前の仕事や、相手の本気には本気で応えます。新しいことにもチャレンジしていきます。エイベックスにはスキルのある後輩アーティストがたくさん。若手と絡んで面白いことをやっていきたいですね。めちゃめちゃでもいいから、「やる!」です。俺が一番めちゃめちゃだから、それ以上にはならないと思いますが(笑)」

世の中捨てたモノじゃない。面白いことはまだまだ無数に転がっている。
DJ KOOは心の底から、そう思って生きている。

「今は、昆虫ショップで発見したクロカタゾウムシにハマってます。最強の防御能力をもった昆虫なんです。めちゃくちゃ固い。思いっきり踏んでも叩いてもつぶれない。かみくだけないし、食べても消化ができないから食べられない。つまり、天敵がいない。ネイチャー系のテレビ番組が好きで、その手の話は詳しいつもりでした。もう出尽くしたと思っていたら新しい生態系が発見されたりとか、世の中って面白いですよね。あと、コウイカって知ってます? 小さい雄は、色を変えたりしてメスに見せるらしいんですよ。そこで生まれるのは強さと頭の良さを持った……」
(取材・文 / 加藤由盛)
(撮影 / RYUGO SAITO)
Information
『EZ DO LIFE!』(小学館)
DJ KOOによる、仕事も人間関係も楽しくなる“最KOOOO!”にHOTな人生指南書。

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