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(更新: ORICON NEWS

夏、クラフトビールを“もっと”楽しもう 〜そそぎ方で変わるビールの味〜

グラスで変わるビールの味 「温度調節編」

「では、どうやってビールの温度を変えるのか。SVBでは、グラスの温度で調節しています。グラスを『常温』『水で冷やす』『氷水で冷やす』ことで、注いだ後のビールの温度を調節しています」

冷たく提供したいビールは、氷水で冷やしたグラスを使用する。「グラスを凍らせる」「ビール自体をキンキンに冷やす」よりも素早く、かつ温度のブレがなく安定した品質で提供できる。

※温度と泡による味わいの変化のイメージ

※温度と泡による味わいの変化のイメージ

ビール自体の温度を変化させるのは、時間管理がなかなか難しい。グラス側の温度で変化を付けるという方法は、家でも気軽に実践できるのでおすすめ。

「同じビールでもどういうシーンでビールを楽しみたいかによって、おいしい飲み方は変わります。夏の熱い日に、ぬるくてこってりしたビールは飲みたくないですよね(笑)。夏場は、炭酸の刺激感があって、甘味が強調されないそそぎ方が合うと思います。冬場はじっくり味わいながら飲みたい。では、味わいが出やすい飲み方は…?と、自分の好みを考えるのも面白いですよ。泡と温度の関係を考えて、ぜひ参考にしてください」

缶をプシュっと開けてそのまま飲むことを否定するわけではない。缶で飲むのがおいしいシーンもある。ビールを温かくする飲み方もある。自分が飲みたい味やTPOに合わせて、微妙な違いを楽しむのがビールの面白さだ。

グラスで変わるビールの味「グラスの形状編」

さらにビールのおいしさを増幅させてくれるのがグラスだ。「研究中の分野なので、あくまで仮説」との上で、グラス選びでも重要な要素が以下の2つだと教えてくれた。

・グラスのボディが膨らんでいるか直線的か
・口を付ける部分(以下、“飲み口”とする)が「反っていて口径が大きい」か「直線的で口径が小さい」か
グラスの“ボディのふくらみ”は香りに影響

グラス内の“空間”に滞留するビールの香りが味わいにも影響するという。

(画像左)グラスが膨らんでいる方が、香りを豊かに感じられる。
「香りの要素が強く感じられるビールは膨らんでいるグラスを選びます。スタウト、IPAなど、香りの個性が強いスタイルですと、より香りが立ち、相乗効果でよりふくよかに、濃厚に感じられます」

(画像右)対して、グラスの形状がストレートである(または直線に近い)場合は、香りよりもビールの味をシンプルに感じられる。「香りが控えめなラガーやピルスナーは、スッと口に入ってくるほうがよいと思います」
“飲み口”の形状は味わいに影響
(画像左)“飲み口”の形状が、反って(広がって)いるタイプのグラス
「ビールが口の中に平らにゆっくり流れ込むので、口全体に広がります。舌の横に流れ込み、酸味と甘みをはじめ、全体の味わいをより感じられます」

(画像右)“飲み口”の形状が、直線的または閉じており、口径が狭いグラス
「ビールが口の中に狭く速く流れこみ、舌に接触している時間が短くなります。酸味がすぐに消えて相対的に旨味や苦味がしっかり感じられますが、舌に残る味覚がより少なくなるため、爽やかにグビグビ飲めるわけですね」

グラスの「ボディ」「飲み口」の形状とビールの味わいの関係図

グラスの「ボディ」「飲み口」の形状とビールの味わいの関係図

POINTS
・グラスの形状で、味わいが変わる
・「ボディが膨らんでいる」「“飲み口”が反っている」
 ⇒香りがふくらみ、酸味甘味を感じやすく、味わい深くなる
・「ボディがストレートな形状」「“飲み口”が直線的または閉じている」
 ⇒よりすっきり爽やかに飲める

クラフトビールはまだまだ進化中!?

「ここまで多様なクラフトビールが一度に飲めるようになったのはつい最近のこと。多様性を楽しむようになってきて、ビールのスタイルごとによりおいしく飲むためのグラスも開発されています。ご家庭でも色々な形のグラスで試していただくと、同じビールでも新たな発見があるかもしれませんよ。

ビールの種類もたくさんあり、注ぎ方や、温度、グラスによって味わいが違うんだと理解したうえで、飲み方を選択すると楽しみ方が広がりますよね。ビールは嗜好品なので、自分の好みや気分、シーンに合わせて一番いいと思う飲み方で楽しんでほしいですね」

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