知見を広げることと、耐え忍ぶことでチャンスをつかむ

「まず1つ目は読書をすること。本を読むことでいろいろなキャラクターやストーリー展開を知ることができるので、読書はとっても大事だと思っています。そしてもうひとつは忍耐。俳優という仕事はオーディションを通らなくて落ちこんでしまうこともしょっちゅうあります。でも希望を捨てないで、常に粘り強く忍耐強く続けていくことが一番大事なんじゃないかなって。LAで20年間役者をしている友人がいますが、なかなかブレイクできない中でもずっと諦めずに続けている。僕は若い頃からチャンスに恵まれて幸運だと思うけれど、人生かけて一生懸命やり続けている人は素晴らしいと思います」

自身のことをチャンスに恵まれて幸運だったと話す彼だが、時にはオーディションに落ちて絶望を感じることもあったという。

「“この役を演じたい！”と思えるようなワクワクする脚本との出会いがあっても、結局オーディションに落ちてしまうことはあります。役を勝ちとった時の喜びと、落ちた時の悲しみや絶望感を感じるような気持ちのアップダウンは常にあるんです。なので今後の目標としてはもう少し自分の気持ちをコントロールできて、バランスよくなっていけたらいいなと思っています。そういう準備をしながら挑戦し続ければ、何かアメイジングなことが起こるかもしれないですから」

王子様からワイルドな青年役まで幅広くこなすブレントンのような俳優は、ハリウッドで今後もっと需要が高まっていくだろう。そんな自身の今の心境を聞いてみるとーー

「現場に入ったら自分が演じる役を生きるのが役者の仕事なので、映画を観た人が実際に起こっていることだと信じこんでしまうぐらいの演技をしなければいけないと思っています。作品も芝居も新しいものを求められていますし、自分自身のモチベーションを保つためにも常に新しいことに挑戦していきたいです」

“演じる役を生きるのが役者の仕事”と語る彼の表情はとても真剣だったが、最後は爽やかな笑顔とともに今作の魅力を語ってくれた。

「CGを使った迫力ある映像ももちろん素晴らしいですけど、人間のエモーショナルな物語がきちんと描かれていてとっても素敵な内容になっています。とにかく飽きさせない優れたエンターテイメント作品になっているので、是非劇場で楽しんでください！！」

難易度の高いアクションシーンが満載で、ブレントン自身がそのほとんどのアクションを生き生きとこなし演じている。ハリウッドの第一線で活躍し、大きなプレッシャーと戦いながらも結果を出してきた彼の勇姿をスクリーンで堪能して欲しい。

（取材・文　／　奥村百恵）

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Information
『キング・オブ・エジプト』
9月9日（金）からTOHOシネマズスカラ座ほか全国で拡大公開中

神と人間が共存し、生命の神オシリス王の統治により繁栄を誇っていた古代エジプトで暮らす、盗賊の青年ベック。残虐な暴君と化した砂漠の神・セトによって愛する恋人と離ればなれになってしまったベックは、エジプトの王に君臨するための鍵を握る“神の眼”を神殿の宝物庫から盗み出すという、困難極まりない冒険の旅に出ることに。

出演：ブレントン・スウェイツ、ニコライ・コスター＝ワルドウ、コートニー・イートン、エロディ・ユン、チャドウィック・ボーズマンほか
配給： ギャガ
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