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二輪文化が再燃の兆し、中高年から若者へシフト

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 日本のバイク文化が再燃の兆しを見せている。バイクのコンテンツが若者世代から注目を集め、前二輪・後一輪の新技術「LMW」を搭載したヤマハ発動機の「トリシティ」が海外・国内ともに注目されている。国内の二輪車全体の販売台数は増加していないものの、51CC以上のユーザー層は広がりつつあることが分かった。


■若者世代にバイク人気再燃?

 バイクを題材にした漫画『ばくおん!!』は累計100万部のベストセラーを記録し、アニメ化もされた。6月初旬、ダイヤモンドオンラインで、某レンタルバイクショップの会員は30代以下が約6割を占めていたという記事が発表されたほか、昨年発売されたヤマハのスポーツモデル「YZF-R25」の購入者の約半数は29歳以下の若い世代であるというというデータ(ヤマハ発動機調べ)も発表されるなど、中高年のリターンライダーだけでなく、若者にも人気が戻りつつあることがうかがえる。

 そういった盛り上がりの兆しの背景のひとつに、近年の各メーカーによるPRの活発化が挙げられる。バイクのCMにはゴールデンボンバーなど若年層に影響力のあるタレントが起用されるケースも。カワサキは29歳以下のライダーが集うイベントを開催したり、スズキでは、ライダーを対象にした無料の交流アプリを配信するなど、国内メーカー各社は顧客取り組みに一層力を入れている。

■官民一体でバイク業界を盛り上げ、ユーザーは増加傾向に

 また、経済産業省も市場再活性化のため、20年に国内販売台数100万台達成を政策目標に掲げている。国内メーカー各社が協働して、二輪車が安全に走行できるレーンの確保などの提言を行政に働きかけている(2014年5月16日 二輪車産業ロードマップより)。

 日本自動車工業会発表の販売台数を見ると、2015年は新車の総販売台数は全てのカテゴリーで減少となった。ただし、過半数を原動機付き自転車が占めており、原付二種以上のクラス(51cc以上)は最低ピークだった2009年以降は回復傾向にある。また、「保有台数」のデータを見てみると、原付二種以上のクラス(51cc以上)は、0.8%増となり、自動二輪のユーザーは増えていることが分かる。

■バイク業界に一石を投じる「LMW」テクノロジー

 そんな中、バイクブームを加速させる新技術と注目を集めているのが、バイクの新しい形としてヤマハが開発した前二輪の「LMW」テクノロジーを採用した「トリシティ 125」だ。前二輪による安定したグリップ力による旋回性能、ブレーキ性能、バイクの軽快性と安定性の両立が評価されている。

 2014年の受注開始時には、予定の数倍の受注が入り生産計画を上方修正し「ロケットスタート」と表現されたのは記憶に新しい。同年は125CC以下のカテゴリでは国内4メーカーのうち、ヤマハだけが12.8%とプラス成長を果たし、小型バイク市場を牽引した。また、2016年9月には欧州を皮切りに排気量155CCの「トリシティ155」が発売されるなど、海外での評価も高い。

 ヤマハが2015年12月に発表した中期経営計画では、事業の核として「LMW」を据えており、今後はスポーツモデルの開発なども検討しているという。昨年の東京モーターショーではLMWタイプのコンセプトモデル「MWT-9」も発表されている。

 バイクに憧れを抱きつつも、「運転が難しい、自分には乗れない」と思っている人に、LMWは新たな入り口となるかもしれない。 LMWテクノロジーのWEBサイトも7月に公開される予定だ。今後も各メーカーの潜在顧客を意識した新たな展開に期待したい。

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