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倉科カナ、デビュー10年で意識の変化

CULTURE
 羽海野チカのコミックを原作にした映画『3月のライオン』が公開中。主人公の桐山零(神木隆之介)を支える川本家の3姉妹の長女・あかりを演じる倉科カナが、本作品の撮影秘話やデビュー10年の振り返り、理想の女優像について語ってくれた。

■10年前のデビュー当時から挑戦したかった役

 亡き母親の代わりに妹達の面倒を見ながら昼も夜も働いて家族を支える、強さと優しさを併せ持つあかりというキャラクターを「原作を読んだときから演じてみたいと思っていた」と倉科は語る。

 「ちょうどデビュー当時に原作のコミックが発売されて、リアルタイムで読んでいました。その時に漠然と、あかりを演じたいと思ったのですが、その10年後に役のオファーして頂けて奇跡のように感じました。ただ、好きだからこそ演じるのが怖かったというか、原作でも人気のキャラクターだけにプレッシャーを感じました」

 「私の母は健在ですが、境遇が川本家やあかりとどこか似ているような気がしました。実は私も家族に対して弱さを見せないようにしている部分があるので、自身を重ねたのかもしれません。あかりというキャラクターは、“男性が思う理想の女性像”であり、ある意味ファンタジーのような存在。だからこそリアルに演じすぎてしまうと、地に足がついていないキャラクターに見えてしまう。日々、何を考えていて、その思いをどのぐらい表に出しているのか…と悩みながら演じました」

■完熟した内面を持つ女優になるため、いつも何かと闘っている

瞳をキラキラと輝かせながら見せる笑顔は優しくて穏やか。ところが女優業に対する話になると一転、真剣な眼差しで“私はいつも闘っています”という言葉が飛び出した。

 「女優というお仕事は勝ち負けがハッキリした勝負の世界とは違いますし、演技が上手になるセオリーもありません。だからこそどんな現場も毎回必死でもっとお芝居が上手くなりたい、って自分を追い込むことも多くて…。自分自身と向き合いながらいつも何かと闘っています」

 女優を続けて10年。もうすぐ30代に突入する倉科。先日最終回を迎えたドラマ『奪い愛、冬』(テレビ朝日)では、元カレの妻から恐ろしい嫌がらせを受けるヒロインを演じ、「反響が多くて嬉しい。サンドバックのようにすべてが受け身のお芝居でした」と明かした。昨年は月9ドラマ『カインとアベル』(フジテレビ)にも出演。話題作が続いたことで芝居に対する意識の変化があったという。

 「私は私自身のことを、個性がないぶんヒール役から悲劇のヒロインまでいろいろな役に化けることができると思っています。それが長所でもあり欠点。家族を支えたいという思いで10年間お芝居してきてアウトプットが続いたのと、『奪い愛、冬』が予想以上に強烈で全てを出し切ってしまったのか少し疲れてしまって…(笑)。今後はこの先10年のあり方を考えながら、ゆっくり“倉科カナ”と向き合おうと思っています。女性特有の繊細さや艶かしさ、ぐちゃっとした内面の表現が素晴らしい女優に憧れます。完熟した内面を持っていて、それをお芝居にもちゃんと反映できる女優になりたいですね」

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